前回
免疫力と『睡眠』について
自律神経の働きについてまとめていきました。
その中でも取り上げた
「交感神経」と「副交感神経」の
免疫にかかわる働きの違いについて
今回はしっかりとまとめていきます。
免疫力と自律神経との関係とは?
免疫力は
20代をピークに低下していきます。
そこで、免疫力強化のために
『睡眠』が大きな役割を担っています。
通常の夜間の時間帯に
しっかり深い連続した睡眠を取ることが
大切です。睡眠時間が5~6時間だった人は
(Behaviorally assessed sleep and susceptibility to the common cold. SLEEP 2015;38(9):1353–1359.)
睡眠時間が7時間以上の人と比べて
風邪にかかる確率が4.2倍高く、
睡眠時間が5時間未満の人は
この確率が4.5倍高いという
報告がされています。
どうして
しっかりと『睡眠』を取ると
「免疫力」強化につながるのでしょうか?
極端に表現してみるとすれば
交感神経は「細菌」と
副交感神経は「ウィルス」と闘っているのです。
細菌と闘う「顆粒球」とウィルスと闘う「リンパ球」
免疫機能を担う白血球のうち
「細菌」と戦うのが”顆粒球”。
「ウイルス」と戦うのが
”リンパ球”と言われています。
主に、”顆粒球”は
交感神経に支配され
”リンパ球”は
副交感神経に支配されています。
顆粒球 | リンパ球 | |
自律神経 | 交感神経 | 副交感神経 |
対応できる脅威 | 細菌 | ウィルス |
「細菌」も「ウイルス」も
私たちにとっては天敵。
「交感神経」と「副交感神経」の
バランスが整っていてこそ
細菌にもウイルスにも
強いカラダが作れるのです。
どちらかのバランスが崩れたり
もしくは両方ともが弱くなると
「細菌」にも「ウィルス」にも
立ち向かえる状態ではなくなってしまうわけです。
交感神経は昼間や活動時に優位に働き
https://www.nishikawa1566.com/column/sleep/20200427165121/ 西川 眠りのレシピ 根来先生
副交感神経は夜間や安静時に優位に働くという特徴があります。
「夜間の安静時は、すなわち眠りの時間。
十分な睡眠をとっていないと
副交感神経が充分に働かず
リンパ球の働きが低下します。
つまり、ウイルス性の病気を発症しやすくなってしまうのです」
血流の悪化も「免疫力」を下げることになります
先述した通り、自律神経とは
体内のあらゆる器官を
自律的に司る神経です。
呼吸をしたり
心臓を動かしたり
血管を拡張させたり収縮させたり
血液の流れを司るのも
自律神経の仕事です。
自律神経が乱れると
血流が悪くなります。
血の巡りが悪くなると
体温の低下
栄養や酸素が身体のすみずみまで回らなくなり
余計に免疫力を発揮しづらい環境になるのです。
おわりに
睡眠不足のために
風邪をひきやすかったり
治りなくくなったりするわけです。
風邪だけではなく
この時代「コロナ対策」にも
質の良い『睡眠』はとても大切ですね。
睡眠中に
「リンパ球」を活性化させるためにも
しっかり休んで
副交感神経を優位に立たせることを心がけましょう。
『睡眠』によって健やかに
心とカラダをお守りくださいね☆