漢方の基礎知識:正経十二経脈⑥手の太陽小腸経・⑦足の太陽膀胱経・⑧足の少陰腎経・⑨手の厥陰心包経


経絡のまとめ
折り返し地点です!!

  
  
  

頑張ってまとめていきますよ~~~✨

⑥手の太陽小腸経

この経絡は19の経穴を持ち
これらの刺激は
腕・首や肩こり などの症状を
緩和します。

足の③足の陽明胃経のツボでもある
「下巨虚」とも繋がっているとされ
小腸の症状に使われることがあります。


小指の外側から始まります。

  
  
  

前腕の内側から上腕外側にのぼり
肩の後ろから
首の後ろに回って、
鎖骨の上で2つに分かれます。

  

  

1つは体中へ入り
「心」を通って
食道に沿って下がり
「横隔膜」・「胃」を通って
「小腸」へ至ります。

  

  
  
もう1つは、
首から頬に伸びて耳へ入ります。

  
  
  

さらに、ほほから枝分かれして
鼻のかたわらを通って
目の内側で
⑦足の太陽膀胱系へつながります

  

⑦足の太陽膀胱経

この経絡は背中をカバーし
67の経穴という
もっとも多くのツボが存在しています。

腰痛や排尿の異常など
膀胱系の症状を治療する際に使われます

「兪穴(ゆけつ)」と呼ばれる
各臓腑の重要なツボがあるため、
それぞれの臓腑の異常が反映され
その治療にも使われます。


目頭から始まり
前頭部から
頭頂部にあるツボ「百会(ひゃくえ)」にのぼって
「天柱(てんちゅう)」で枝分かれします。

  

一つは耳に至ります。

  

もう一つは内部に入って脳を経て
うなじから表面に出て枝分かれし
くだります。

  

一つは背中の内側から腰へ行き
腎・膀胱へ至る脈と
大腿部から膝窩(ひざの裏のくぼみ)へ至ります。

  

もう一つは、
背中の外側から股関節へ行き
膝窩へ至る脈です。

  

2つの脈は膝窩で合流して下り
足の第5指で
⑧足の少陰腎経につながります

⑧足の少陰腎経

27の経穴をもち
腎虚・足関節の痛み、
老化などを防ぐ効果
があります。

老化や子供の成長不良など
「腎の精」不足が
原因の症状に効果
があります。

気管から下に伸びていて
のどの症状にも使います。


足の第5指の裏から始まります。

  
  
  
足の裏から内くるぶしを通り
分かれてかかとに入ります。

  
  
  

ふくらはぎの内側から
ふとももを上り

背骨を通って
「腎」・「膀胱」へ至ります。

  
  
  

さらに「腎」からのぼって
「肝」・「横隔膜」・「肺」を経て
気管にそってのぼり
下の付け根に至ります。

  
  
  

「肺」で別れた枝は
「心」を通って胸にいたり
⑨厥陰心包経へつながります。

  
会陰からは
体表を走る枝が出ていて
腹部を上がって胸部に至り
鎖骨の下で止まります。

⑨手の厥陰心包経

心包は
「心」を包んで守っている膜
または袋と解釈されています。

三焦と同じく
実体のない臓器を指します。

この経脈は9つの経穴を持ち
⑤手の少陰心経と合わせて
動悸・胸痛など
「心」の症状の治療に使われています

「心」は精神のバランスにも関わっていることから
精神症状にも用いられます

胸の中からスタートし
「心包」から「横隔膜」をくだって
「三焦(上焦・中焦・下焦)」に至ります。

  
  
  

胸から出た枝は
わきの下から腕をくだって
てのひらで枝分かれします。

  
  
  

1つは中指の先端で終わり
もう1つは薬指へ行き
⑩手の少陽三焦経に繋がります。

●参考書籍●

「漢方の基礎講座」 谷口ももよ監修 成美堂出版 
「プロが教える東洋医学のすべてがわかる本」 平馬直樹 ナツメ社
「図解 東洋医学の仕組みと治療法が分かる本」 丁宗鐡 ナツメ社