昨日、ボディケアのお仕事で
お客さんの施術をしていた時
「夜中に足がつって、
目が覚めることがよくある」
というお話をお聞きしました。
「ふくらばぎがつる」ということだったので
念入りに施術をさせて頂き
水分と運動不足が
原因かもというお話も
させて頂きました。
その際、
「一般的なことは知っていたけど、
詳しくは何が原因なんだろう?」
「漢方での解釈は、
どういうものなんだろう??」
「鎮痛薬を使っているという話も聞いたので
代わりになる漢方薬はあるのかな?」
気になることがいっぱい出てきました!
今回は「足がつる」を調べてみたいと思います。
「足がつる」って、どういう状態?
夜中ぐっすり眠っているのに
突然、
急激な痛みとともにやってくる「足のつり」
安眠を中断され
痛みがなかなか取れずに続いたり
何度も繰り返して
イヤな思いをされている方も多いと思います。
ふくらはぎの腓腹筋は
腱紡錘と筋紡錘の
2つがバランスをとることで
正常に動いています。
「筋紡錘」は
筋肉の伸びを感知するセンサー
「腱紡錘」は
伸びと縮み両方を感知するセンサー
「足がつっている」とは
この2つがバランスを崩し
筋肉が急激に収縮して
けいれんを起こしている状態を指します。
どうして「足がつる」の?
「足がつる」原因は
未だにはっきりと分かっていないのが
現状です。
原因として考えられるのは
「ミネラルバランスの乱れ」と
「筋肉疲労」と
「冷え」といわれています。
①ミネラルバランスの乱れ
ミネラルとは
私たちの体を作り
体の働きを維持したりするために
欠かせない栄養素。
ミネラルは、
筋肉の動きを調整するはたらきがあるため
このバランスが乱れると
筋肉の収縮&弛緩がうまくできなくなり
けいれんが起こりやすくなります。
特に筋肉が働くためには
カルシウムやマグネシウムなどが
重要な役割を担っています。
急激な運動した後や
睡眠時、人間は多くの汗をかきます。
カルシウムやマグネシウムが排泄されて
バランスが乱れてしまいます。
すると、筋肉がうまく働かなくなって
異常な収縮が起こり
足がつるという状態になると考えられています。
②筋肉疲労
筋肉が疲れている状態で
さらに筋肉への指令が
過剰に入ってしまうことが
原因とされています。
過度な運動などで
筋肉が疲労している場合、
脳から筋肉や腱を
縮める信号が間違って送られるため
筋肉が急に収縮し
激しい痛みとなります。
逆に、
ふだんあまり運動していない人が
急に激しい運動をする場合にも
起こり得ます。
疲れているときや
体力が落ちているときなどは
ストレッチするだけで足がつることがあります。
③冷え
冷えによる血行不良も
足がつる原因と考えられています。
血行不良になると
筋肉を緩める成分が足りなくなり
収縮しやすくなります。
とくに睡眠時は
血行不良になりやすいため
足がつることが多くなります。
漢方から見た「足のつり」とは?
筋肉がつった状態は
「気」と「血(けつ)」が
一時的に不足している状態。
言い換えれば
「動力」と「栄養分」が
不足している状態というのが
漢方の考え方です。
激しい運動をして
たくさん汗をかいたとき、
就寝前に起こりがちな
足のつり(こむら返り)には
不足した「動力」と「栄養分」を
補給することで対処します。
「気」の不足は、②筋肉疲労
「血」の不足は、①ミネラル不足と
③冷え(血行不良)に
相当すると考えられます。
突然「足がつってしまった」時の対処
「足のつり」は
筋肉が縮んだ状態なので
ゆっくりとしたストレッチが有効です。
つま先をゆっくりと
すねに向けて引き上げて、
ふくらはぎをじっくりと伸ばします。
伸ばして戻す、を
痛みが引くまで続けてください。
また、足がつる原因は
血行不良も関係していますから
ふくらはぎを温めるのもよいでしょう。
漢方薬「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」
一般的なイメージとして、
漢方薬には
速効性がないと思っている人が
多いと思います。
足をつった時に服用する
漢方薬「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」は
急な症状にも
用いることができるのでおススメです。
「芍薬甘草湯」は、
不足してしまった「気」と「血(けつ)」を補い
筋肉の急なけいれんを
鎮める作用のある処方です。
他に、筋肉のけいれんを伴う
腹痛や腰痛にも
効果があるのもポイントです。
医薬品との相互作用にも
注意点があるので、
現在服用中の医薬品などがある人は
漢方に詳しい
医師や薬剤師さんに相談してから
服用するようにしましょう。
「足がつる」を予防しよう!
カルシウムやマグネシウムなどのミネラルや
水分が不足していると
足がつりやすくなると言われています。
足がつりやすい場合は
ミネラルや水分の摂取を
意識するようにしましょう。
また、身体が冷えている時
血流が悪い時にも
足がつりやすい状態になっているので
冷やさないことが大切です。
血行を促進して
冷えを予防する
足のマッサージも効果的です。
夜寝る前に
ふくらはぎをやさしくほぐしておきましょう。
普段から散歩などして
足の筋肉を鍛えるのも、
血行の促進と
ふくらはぎのマッサージ効果の側面からも
良いとされています。
おわりに&まとめ
「足がつる」のは
仕方がないことだと思いがちですが、
これも原因をしっかりと把握できれば
対処の方法があります。
私が足がつった経験があるのは
妊娠後期。
お腹の中の子供に
ミネラル分をもって行かれ、
しかも股関節の血行が悪くなったのが
原因だと思われます。
そういえば看護婦さんも
股関節のストレッチや
野菜多めの食生活を
勧めていらっしゃいましたねー。懐かしい。
急な「足のつり」はくせになると
何度も繰り返す悪循環に陥りやすいので
早めに対処しておきましょう。
https://www.kracie.co.jp/ph/k-therapy/product/symptom/cramp/ 「足のつり」漢方セラピー
https://www.kampo-view.com/kvnews/article/5951 「足がつりやすい人へ!おすすめの漢方薬があります」漢方View
https://www.kobayashi.co.jp/brand/comurecare/about/index.html「足のつりを治す芍薬甘草湯」小林製薬