前回の記事で
アドラー心理学の「5つの基本前提」のひとつ
「自己決定性」と
「対人関係性」について紹介しました。
今回は3つ目
「認知論」についてです。
認知論 ー人は誰しも自分だけのメガネを通して、世界を見ている ー
アドラー心理学の認知論は
「人は誰もが、
自分だけのメガネを通して世界を見ている」
という考え方を基盤としています。
認知論の考え方では
私たちは
現実そのものを
見ることはできないということです。
同じ現実を見ていても
人によって
意味づけ・解釈は変わる
可能性があります。
例えば、
この水が入ったコップを見たとき
人によって
「コップの水が半分なくなっている」
なのか
「コップに水が半分も入っている」
というように
個々によって
受け取り方が異なります。
あなたは事実ではなく、事実の解釈を見ている
私たちは
現実それ自体を見ているのではなく
現実を自ら意味づけ解釈したもの
「=自分だけのメガネ」を通じて
体験しているという
考え方のことです。
この「自分だけのメガネ」は
過去の経験や
価値観によって作られています。
自分の「メガネ」は変えられる!!
意識的に努力することで
「メガネ」を変えることは可能です。
自分の「メガネ」に気づく事からはじまり
異なる視点を取り入れる
思い込みを捨てる など
「自分だけのメガネ」の存在に気付くことで
取り替えたり
メガネの仕様を変更することが出来ます。
「ライフスタイル」:あなたの認知はどんなもの?
ここでいう「ライフスタイル」は
世間一般でいう
「生活様式」という捉え方ではなく
その人が生きていく上での
信念
信条
思考
感情
行動のパターン
思考のクセなどの
総称したものを指します。
ライフスタイルを
「性格」と解釈する
専門家も多くいます。
アドラー心理学では
独自の認知の枠組みである
「ライフスタイル」を
一人一人が持っており
それによって
物事の捉え方が変わると考えています。
「ライフスタイル」は
子ども時代に決まる要因、
例えば自己決定
身体的な影響
環境などによって
形成されると考えられています。
「ライフスタイル」は
生まれつき
決まっているわけではありません。
一度獲得した「ライフスタイル」からは
簡単には自由になれませんが
変えることは可能です。
目標志向
アドラー心理学では、
目標を持つことが重要視されます。
人は自分の理想的な未来像を描き
その達成に向けて
努力することで
より充実感を得ることができると考えます。
自己肯定感の向上
自己肯定感が
自己成長や幸福感に
大きな影響を与えると考えました。
自分を受け入れ
自分の価値を認めることが重要です。
自分に自信を持ち
他人と比較せずに
自分自身を大切にすることが
心の健康につながります。
社会的関係の重視
アドラーは
人は社会的な生き物であり
他者との関係が重要であると
考えました。
健康な人間関係を築き
他者との連帯感や
共感を大切にすることで
心の安定や幸福感を高めることができます。
生活の意味付け
アドラーは、人は
自分の行動や経験に
意味を見出すことが
重要だと考えました。
自分の人生を
意味あるものと捉え、
自分の行動が
自己成長や他者への貢献に繋がっていると
感じることが、
心の充実感を生み出します。
責任と行動
アドラーは、
人は自分の行動に責任を持つべきだと考えました。
過去の経験や環境にとらわれるのではなく
自分の行動によって
未来を変える力を持つことが重要です。
自ら行動を起こし
自分の人生を積極的に
コントロールする姿勢が
アドラーのライフスタイルに含まれます。
「認知論」を活かすためのヒント
アドラー心理学の認知論は
自分自身と世界を理解し
より良い人生を歩むための
パワフルなツールです。
認知論は、
人生を変える力を持つ考え方として
自分の認知を意識し
ポジティブな視点を持つことで
人生をより豊かにすることができます(´˘`)♡
●参考書籍・サイト●
https://takeharukokoro.jp/simplelifestyle/ 「ライフスタイル簡易診断」さとうたけはるカウンセリングオフィス