勇気づけプログラム「STEP」:子どもが反発する理由は「自分で決めたい」気持ちかも

うちの子、最近すぐ反抗してきて困るんです

カウンセリングで
よく聞く言葉のひとつです。

 
 
 

お子さんの年齢を聞くと
小学校高学年だったり
中学生だったり。

 
 
 

ちょうど、親の手を離れ始める時期の
子どもたちです。

 
 
 

でも、よくよく話を聞いてみると
「反抗」というよりは
「自分で決めたい」
「自分の考えをわかってほしい」
という
成長のサインであることが多い
のです。

 
 
 

今回は、子どもが反発する理由を
「自立心」という視点から読み解き
親として
どう向き合うとよいかを
一緒に考えてみましょう。

親の「思い込み」が反発の引き金に?

たとえば、
こんなすれ違いがありませんか?

親:「今日は寒いから、上着を着ていきなさい」
子:「いや、暑いからいらない!」
親:「またそうやって、言うこと聞かないんだから!」

これ、実は
「寒いから上着が必要」
という親の思い込みが
子どもの反発を生んでいる
ケースかもしれません

 
 
 

もちろん、親として
子どもの体調を心配する気持ちは
自然です。

 
 
 

でも、子どもは
「今の自分がどう感じているか」
「どうしたいか」
を主張しているだけなのに、
それを聞かずに一方的に決めつけられると
納得できずに反発したくなる
のです。

 
 
 

子どもが
「上着はいらない」と言ったとき
「そう感じているんだね」と
まず気持ちを受け止めるだけで
対話はずっとスムーズになります。

「正しいこと」が、子どもの気持ちを押しつぶすことも

「そんな言い方じゃ相手に失礼でしょ」
「先に宿題を済ませてから遊びなさい」
「その道より、こっちの方が将来のためになるよ」

子どものためを思って
「正しいこと」を教えようとする場面
ありますよね。

 
 
 

でも、それがいつの間にか
「親の価値観の押し付け」
になっていることはありませんか?

 
 
 

子どもが
自分で考え
自分で選び
自分で動く力を育てるには
「失敗を含めて、やってみる経験」が
とても大切です。

 
 
 

親がすべて正解を与えてしまうと
子どもは自分で決める機会を失い
やがて
「どうせ親が決めるから」
「自分の考えは否定される」

と感じるようになります。

そして、その抑圧が強くなると
反発や無気力として表れる
のです。

子どもの意見を聴くということ

じゃあ、親は何も言わない方がいいの?

そう感じた方もいるかもしれません。
でも、そういう意味ではありません。

 
 
 

大切なのは
「まず、子どもの意見を聴くこと」

 
 
 

そして
「どうしてそう思ったの?」
「そのやり方で、うまくいきそうかな?」と
対話の中で、一緒に考えることです。

「意見を聴いてもらえた!」
という経験は、子どもにとって
「自分は大事にされている」
「尊重されている」
という安心感につながります。

 
 
 

それは、自分の考えを持つことや
自立への第一歩を後押ししてくれる
大きなエネルギーになります。

子どもが変わっていく過程を信じて

最初はうまくいかないこともあります。

 
 
 

子供が「絶対失敗する」と思うような
選択をすることもあるでしょう。

でも、子どもはそこで学び
成長していきます。

 
 
 

そして、うまくいかないときこそ
親の「信じる姿勢」が
子どもに大きな安心感を与えます

 
 
 

「あのとき、
 自分で決めさせてくれてありがとう」

 
 
 

そんな言葉をもらう日は
ずっと先かもしれません。

 
 
 

けれど、
子どもが自分の人生を
自分で歩く力をつけていくためには

いま、その「反発」を
「自立へのステップ」として
受け止めることが
とても意味のあること
なのです。

親も、少しずつ変わっていける

子どもが
自分で決める力を育てるには
親自身も
「見守る力」や「任せる覚悟」が
求められます。

 
 
 

それは決して
簡単なことではありません。

 
 
 

不安にもなりますし
イライラすることもあるでしょう。

でも、少しずつでいいのです。

 
 
 

親もまた、
「こうあるべき」
「ちゃんと育てなきゃ」という
思い込みから自由になっていくこと

子どもとの関係はもっとラクに
あたたかいものに変わっていきます

まとめ&おわりに

子どもが反発するのは
「自分で決めたい」
「自分の考えを認めてほしい」
という思いの表れかもしれません。

 
 
 

親がよかれと思ってとった言動も
思い込みや
価値観の押し付けになってしまうと
子どもは
自分を否定されたように感じて
反発しやすくなります。

 
 
 

そんなときこそ
まずは子どもの意見に耳を傾け
どうしてそう思ったのかを
対話の中で聴いてみましょう

 
 
 

子どもは、失敗しながら
少しずつ自分の力で選び、
決めていく力を育てていきます。

 
 
 

そのプロセスを信じて
見守ることが、
子どもの自立を
後押しする大きな力になります。

また、親自身も
「こうしなければならない」という
プレッシャーから
少しずつ自由になっていくことで
子どもとの関係がよりあたたかく
穏やかなものへと
変わっていくはずです。

 
 
 

反発は、子どもが成長している証。

 
 
 

そのサインを見逃さずに
「この子は今、
 自分の力で歩こうとしているんだな」
と受けとめてみてください。

 
 
 

そこから、
親子の新しい対話が始まっていきます。

 
 
 

反発は、成長の入り口。

 
 
 

「どうしてそんな態度をとるの?」
と感じたときこそ
「この子は、今、自分で決めたいんだな」
と見つめなおしてみると
新しい対話が始まるかもしれません。