勇気づけセミナー「STEP」:アドラー心理学「全体論」分割できない自分

STEP勇気づけ

前回までの記事で、
アドラー心理学の「5つの基本前提」の3つ
「自己決定性」
「対人関係性」
「認知論」について紹介しました。

今回は4つ目、
「全体論」についてです。

 
 

もうひと踏ん張り
頑張りましょう!\٩( ‘ω’ )و //・

全体論 ー人間を「分割できない全体」として捉える

アドラー心理学の「全体論」では
人間を
「分割できない全体」として
捉える考え方
です。

<引用>

「人間の内部は【意識】と【無意識】、【理性】と【感情】、【心】と【体】というような相反する要素にはっきりと分けることはできない」

『働く人のためのアドラー心理学』(岩井俊憲/朝日新聞出版)より

意識と無意識、理性と感情、心と体―――。

 
 
 

人間は
二面性があるように
語られることが多いですが、

「そもそも人間は
 その全体で一つの個であり
 パーツとして
 分けて考えることはできない」

ということです。

 
 

 

あらゆる要素が互いに影響し合い
協力して
「目的達成」に向かうという
考え方が根幹にあります。

 
 
 

そして社会の中においては
人間は孤立した存在ではなく
繋がりの中で生きる動物
だと
言っています。

自分と周囲の関係性を理解し
全体の中での
自分の位置づけの認識が
重要
だと説いています。

 
 
 

「全体論」には、以下の要素があります。

不可分性

心と体
意識と無意識など
要素を分離して
考えることはできません

すべてが密接に関連し合い
全体として機能します。

相互作用

各要素は互いに影響を与え合い
変化し続けます。

 

例えば、
感情が行動に影響を与え
行動が思考に影響を与える
といったものです。

目的指向性

人の行動はすべて
何らかの「目的」を達成するために
向けられています

たとえそれが無意識であっても
何かしらの「目的」が存在
します。

創造性

人間は受動的な存在ではなく
能動的に
自分の人生を創造していく力を持っています。

個人心理学(individual psychology)という意味

アドラーは、自分の仕事を
「個人心理学(individual psychology)」
と名付けました。

 
 
 

ここで言うin-dividualとは
『分割できない全体』
という意味
です。

 
 
 
フロイトのように
「人のなかには無意識という『部分』があって
 それが邪魔をしている」
というようには考えず

 
 
 

「人は『分割できない全体』として
 目的に向かって生きている」
というのが
アドラーの考えなのです。

 
 
 

日本語に訳す際に
「individual」を
そのまま「個人」と訳したため、
誤解されやすい名称になったと
言われています。

「勉強しなければ! けど、やりたくない」を全体論で考える

例えば
「来週から試験だ。
 勉強しなければならない。
 でも、やりたくない」
という場合

一般的には、
理性『試験があることは分かっている』
感情『やりたくない』
バラバラの状態ととらえられがちですが

アドラー心理学では
これはシンプルに
『やりたくない』
という解釈
になるということです。

 
 
 

突き放した言い方をすれば
『「頭で理解しているけれど、行動できない~💦」と
 言い訳しているだけ』

ということです。

 
 
 

ここで大切なのは
言い訳を考えるよりも

「どうして『やりたくない!』と
 感じているのか?」

を明確にすることです。

 
 
 

「出来ない問題が多いから
 やりたくない」なのか

「他に興味のあることがあるから
 やりたくない」のか

「体調がすぐれないから
 やりたくない」のか。

 
 

 

いずれにせよ
「目的」があるから
「勉強しない」ことを選択している
ため
その「目的」を明確にすることが大切なのです。

 
 
 

そうすることにより
建設的な解決を
求めることが
出来るようになります

 
 
 

前の例で考えるならば
「出来ない問題が多いから、やりたくない」
ならば
「得意な教科から始めて、調子が出てきてから取り組む」とか
「苦手な分野を洗い出してから挑戦する」とか
自分にあった対策方法を
考え出すことが可能です。

 
 
 

「他に興味のあることがあるから」ならば
「勉強してから、興味のあることを実行する」とか
反対に「興味のあることを時間を決めて行って
スッキリした気持ちで勉強に取り組む」とか、
対処の方法が出てくるはずです。

 
 
 

その方が、後悔の少ない建設的な考え方だと
アドラー心理学では考えます。

おわりに&まとめ

日常生活にも役立つ考え方である
「全体論」

 
 
 

私はボディケアをしている立場からも
この考え方が好きです。

 
 
 

西洋思想の「心身二元論」では
心とカラダを
切り離して診てきましたが、
東洋思想の「心身合一」
または「心身一如」では、
心とカラダは繋がっているものとして考えます。

 
 

 

心とカラダだけでなく
意識と無意識
理性と感情。

 
 
 

一見相反するものが、
実はどこかで密接に繋がっていて
自分の中に
内包されているという考え方

 
 
 

私にとっては
しっくりとした無理のない考え方です(*´˘`*)♡

 
 
 

これもアドラー心理学を学ぼうと思えた
一つのキッカケでした。

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