今回から
『六腑』について調べていきます!
まずは食べ物が口から入って来たとき
一番最初の腑である
「胃」からスタートです。
「胃」の働き
消化吸収作用である『受納(じゅのう)・腐熟(ふじゅく)』
「胃」はまず
飲み込まれた飲食物を
受け入れる働き『受納(じゅのう)』
があります。
そして
一番最初の簡単な消化『腐熟(ふじゅく)』
がここで行われます。
いわゆる消化・吸収作用を
「胃」は担っているのです。
「胃」と表裏一体の臓器である
「脾」の運化作用(=栄養分の運搬・消化作用)によって
栄養素が「気血水」に変換され
体全体に供給されていきます。
この2つの臓腑は共同で
飲食物の受納・腐熟・消化・吸収・輸送を行うため
「気血水化の源」とも言われています。
栄養素を降ろす作用『降濁(こうじゅん)』
「胃」には
栄養素を下へ降ろす役割もあります。
「胃」から「小腸」へ
「小腸」から固形の不要物を「大腸」に
液体の不要物を「膀胱」へと
どんどん降ろしていく役割を指しています。
「胃」の不調による症状
食欲不振
吐き気
嘔吐
膨満感 など
「胆」の働き
消化吸収を助ける腑「胆」
「胆」は胆汁を
貯蔵・排出し、
消化吸収を助ける機能を持ちます。
ただし、飲食物を移送しないうえ
”蓄える”機能を持たない
「腑」の性質に反して
「胆汁」を貯蔵するため
「奇恒の腑」にも属しています。
西洋医学でいう「胆汁」は
肝細胞で生成され
十二指腸で分泌される
消化液を指します。
東洋医学における「胆汁」とは
肝の”精気”が胆に漏れて
凝縮されたものと定義されています。
「胆」の働きは
「肝」の疏泄(るせつ)作用(=全身の気の働きを調節する作用)
と関連していいます。
「肝」の疏泄がうまくいっていると
胆汁の排出がうまくいきます。
そして「脾」の運化作用(=栄養分の運搬・消化作用)も
バランスがとれ
全身に栄養が回ります。
「肝」の疏泄が不調だと
胆汁の排出がうまくいかず
「脾」の運化作用に不具合が生じ
飲食物が胃から逆流します。
胆汁自体が上へ逆流すると
口の中が苦くなります。
また、胆汁が外へ出ると
黄疸となって現れます。
決断を司る「胆」
「胆」は決断をし
行動力を生み出すという働きがあります。
それを「胆力」と言い
度胸や動じない心などを指します。
また「肝」と表裏関係にあるため
ストレスの影響を
受けやすい腑でもあります。
「胆」の不調による症状
両脇のハリ
疼痛
食欲不振
お腹のハリ
軟便 など