カウンセラーへの道:脳波と睡眠段階 ーレム睡眠とノンレム睡眠ー

ずーっと前の話ですが、
ストレスがかかって
眠れなくなった時期がありました。

  
  
  

今思い返せば、更年期も
重なっていたんだと思われます。

  
  
  

その時は眠れないことに焦り
いろんな対処策を調べて実践してきました。

  
  
  

レム睡眠とノンレム睡眠を
調べたときもそんな時期でしたね。

  
  
  

心のバランスを崩すと
眠れなくなることが多くあるため
カウンセラーの知識としても
必要なものなのでしょう。

脳波と睡眠段階

脳波
脳の活動によって引き起こされる
波のような信号です

  
  
  

脳内に存在する神経細胞同士が
外部からの刺激に反応して
電気信号を伝達させ、
様々な処理を行います。

  
  
  

脳波には主に
β波・α波・θ波・δ波という種類があり
β波が最も振幅小さく早い波形であり
α波・θ波・δ波の順に
振幅が大きく遅い波型になります。

覚醒状態では、

名称周波数分類心理状態
β(ベータ)波13-30 Hz速波
(fast wave)
活発な思考、集中状態
α(アルファ)波8-13 Hzリラックス、覚醒、目を閉じた状態。目を開き、精神活動を行うと減衰する。
θ(シータ)波4-8 Hz徐波
(slow wave)
眠気、深い瞑想状態
δ(デルタ)波<4 Hz徐波
(slow wave)
徐波睡眠

5つの分けられる睡眠ステージ

睡眠は
その深さによって発生する
脳波の種類や
その出現頻度が異なり
大きく分けて5つの睡眠段階
があります。

Stage1

・覚醒時に出ていたβ波やα波が消失し、θ波が出始める

・目を閉じた状態では
 緩徐眼球運動(SlowEyeMovement:SEM)と呼ばれる
 ゆっくりとした眼球運動が発生する

・眠気が起こり、少しうとうとした状態

Stage2

・睡眠紡錘波と呼ばれる脳波が発生
 (Stage1での緩徐眼球運動SEMが消失する)

・身体的な感覚として、本格的に眠り始めた状態

Stage3

・δ波が出現し始める(脳波全体の割合の20~50%程度)

・眠りが少し深くなり、多少の光や音などに反応しない状態

Stage4

・脳波全体に占めるδ波の割合が50%以上になる

・身体的には非常に深い熟睡した状態

Stage5

・脳波自体はStage1の状態に似ているが、
 急速眼球運動(RapidEyeMovement:REM)と呼ばれる
 素速い眼球運動が目を閉じた状態で発生している

δ波が出現するStage3~4では
ホメオスタシスによる制御が顕著であり
事前の覚醒時間が長ければ長いほど
Stage3~4の時間が
長く感じるようになります。

長時間の仕事や勉強をした後は
なるべく深い睡眠を多くとるように
自然に対応しているのです。

睡眠慣性とは?

目覚ましなどで
無理やり起こされたときに多いのですが
覚醒直後に
眠気や気だるさが強く残り
頭はぼんやりして
疲労回復感がないことがあります。

  
  
  

睡眠科学の世界では、
このような睡眠から覚醒状態に切り替えができない
一過性のぼんやり状態を
睡眠慣性(sleep inertia)とか
睡眠酩酊(sleep drunkenness)
と呼んでいます。

  
  
  

加速している物体が急に止まると
慣性の法則が働きますが
睡眠も同じような
現象が起こ
ることを指します。

ノンレム睡眠とレム睡眠

Stage5で出てきたレム睡眠。

  
  
  

Stage1~Stage4までの睡眠段階は
脳の活動が休息状態であり、
この睡眠状態を
ノンレム(Non-REM)睡眠と呼んでいます。

  
  
  

急速眼球運動(REM)が
発生していない状態ということ意味です。

  
  
  

大脳皮質の活動が低下しており
脳の眠り」の状態だと言えます。

  
  
  

一方、StageREMは睡眠中でありますが
脳が活発に活動している状態であり
この状態をレム(REM)睡眠
と呼んでいます。

  
  
  

レム睡眠は「身体の眠り」と言えます。

睡眠と夢との関係

夢は睡眠中の
脳の活動と関連していると
言われています。

  
  
  

レム睡眠時には
脳の中でも特に脳幹の一部である小脳との
重要な連絡路である
橋や後頭葉などの活動が顕著です。

  
  
  

レム睡眠時の脳の活動を測定すると
橋からランダムな電気信号が発生することがあり
この信号が視床を通じて
脳の扁桃体や海馬など
さまざまな部分が活性化され
それが記憶に影響を及ぼしていると
考えられています。