勇気づけプログラム「STEP」:子どもにイライラした時の“対話スイッチ”の入れ方 ― 怒りを超えて、心を通わせるために ―

子育て中、

どうしてこんなに
イライラするんだろう💧

と自分にガッカリしたこと
ありませんか?

 
 
 

急いでいるときに限ってグズグズする

何度言っても片づけない

 
 
 

一生懸命やってるのに
まるで通じない💦

 
 
 

そんな時
「もう!なんで分からないの!」と
声を荒げてしまい
後から後悔する…

 
 
 

これは、多くの親が抱える
“あるある”な悩み
です。

 
 
 

私たちが怒りたくなるのは
子どもが大切だから

 
 
 

「わかってほしい」
「良くなってほしい」

と思うからこそ、
感情が爆発してしまう
んですよね。

 
 
 

今回は、アドラー心理学の視点から
「怒り」に飲み込まれず
“対話”に切り替えるための
具体的なヒントをお届けします。

怒りは「伝えたいこと」があるサイン

アドラー心理学では
怒りは単なる感情ではなく
「目的をもった手段」

と捉えます。

たとえば
子どもがゲームばかりしているとき
「もう、いいかげんにして!」
と怒鳴るのは
「宿題をしてほしい」
「生活リズムを整えてほしい」
という願いが背景にある
からです。

でも、怒ってしまうと、子どもは…

黙り込む
泣き出す
逆ギレする
無視する

と、心を閉ざしてしまい
かえって“通じない”という
悪循環に陥ります。

 
 
 

つまり、怒りは
「通じさせたい」という
目的に反してしまうこと
が多いのです。

怒りを“対話”に変えるスイッチとは?

アドラー心理学では
「感情は選べる」

と考えます。

 
 
 

とっさには難しいかもしれませんが
ちょっとした習慣や言葉がけで
“怒り”から“対話”へと
切り替えていく
ことができます。

ここでは、すぐに使える
5つの“対話スイッチ”をご紹介します。

①「この子は私を困らせようとしているわけではない」と唱える

イライラが爆発する前に
まず自分の頭の中の
“思い込み”に気づいてみましょう

 

多くの場合、
怒りの背景には
「わざとやってるに違いない」
「親をなめてるの?」
という解釈があります。

でも、子どもはまだ未熟で
自分の感情や行動を
うまくコントロールできないだけ
なのです。

この子は、困らせたくてやってるわけじゃない!

この言葉を心の中で唱えると
グッと気持ちが落ち着きます。

②「してほしいこと」に言い換えて伝える

怒りにまかせて
「なんで片づけないの!」
と叱る代わりに

 

「一緒におもちゃをおうちに帰そうか」
「ごはんの前に片づけてくれると助かるよ」

 

このように
“してほしい行動”を具体的に伝えると
子どもも理解しやすくなります

 

ポイントは
責める言葉を“お願い”に変えること

 

言い方ひとつで
子どもの反応が大きく変わります。

③ 一呼吸おいて「今の自分の感情」を見つめる

怒りが込み上げたとき
まず「深呼吸を1つ」

物理的にその場を少し離れたり
窓を開けて空気を変えるのも効果的です。

 

怒りは「氷山の一角」

 

その下には、
焦り・不安・疲れ・無力感など
さまざまな感情が潜んでいます

「私、本当は…心配だったんだ」
「ちゃんと関わりたいだけなんだな」

 

そんな自分の“本音”に気づくことが
対話の出発点になります。

④「私は今、疲れていないか?」と自分に問いかける

イライラの原因が
実は“子ども”ではなく
“自分の疲れ”だった…
ということはよくあります。

 

夜ごはんの準備に追われている時

睡眠不足が続いている時

他のストレスを抱えている時

そんな時ほど
「怒りのスイッチ」は
入りやすくなります。

 

「私は今、怒るだけの余裕があるかな?」
この問いを自分に向けてみましょう。

 

答えが「ない」なら
まずは自分を休ませてあげることが
最優先です。

 

自分を大事にすることが
子どもへの優しさにつながります。

⑤「対話の目的は、コントロールではなく“理解し合うこと”」と意識する

対話のつもりが
気づけば
「どうしてわからないの?」
「だからダメなのよ」
と一方的に責めてしまう

 

そんな経験、ありませんか?

 

つい
「納得させたい」
「わからせたい」
と思ってしまいますが
アドラー心理学ではそれは
“支配”に近い
とされています。

本来の対話の目的は
「理解し合うこと」

 

相手を変えるのではなく、
「私はこう思っている」
「あなたはそう感じていたんだね」
お互いの立場を言葉にすることが
信頼関係を築く第一歩
です。

まとめ:怒りは“通じ合いたい”という願いの裏返し

イライラするのは
親として自然なことです。

 

でも、
怒りにまかせてぶつけるよりも
ほんの少し
視点を変えることで
「対話のスイッチ」に切り替えることができます。

・「困らせようとしてるのではない」
 と唱える
・「してほしいこと」を具体的に伝える
・一呼吸おいて、自分の感情を見つめる
・「今、疲れていないか?」と
 自分に問いかける
・「コントロールではなく理解を目指す」
 と意識する

怒りの裏には
「わかってほしい」
「伝えたい」
親の願いがあります

 
 
 

その思いを、
怒りではなく
“対話”という形で
伝えていくこと。

 
 
 

それこそが
子どもの心を育み
親自身の心も軽くしてくれる
大切なプロセスです。

 
 
 

「怒る前に、対話のスイッチ」

 
 
 

ぜひ、日々の子育ての中で
取り入れてみてくださいね。