勇気づけプログラム「STEP」:放てば手に満てり -がんばりすぎる子育てに、そっと力を抜く禅の言葉-

子育てをしていると
ふとした瞬間に
胸がぎゅっと
苦しくなることはありませんか。

 
 
 

この育て方で合っているのかな

ちゃんとした大人に育つだろうか

もっと関わったほうがいい?
それとも放っておくべき?

 
 
 

真剣に向き合っているからこそ
親の心はいつも忙しく
休まる暇がありません。

 
 
 

そんな子育ての日常に
静かに寄り添ってくれる
禅の言葉があります。

 
 
 

「放てば手に満てり(はなてば てに みてり)」

 
 
 

今日はこの言葉を
子育て世代の視点から
じっくり味わってみたいと思います。

「放てば手に満てり」とはどういう意味?

「放てば手に満てり」とは

 
 
 

何かを必死に掴もうとするのをやめたとき
すでに満ちていることに気づく

 
 
 

という「禅の教え」です。

私たちはつい
「足りないもの」に目を向けてしまいます。

 
 
 

もっと知識が必要?
もっと上手な関わり方があるはず…!
もっと良い親にならなければ!!

 
 
 

でも禅の世界では
「満たされる」とは
何かを足すことではなく

余計な力を抜くことだと考えます。

 
 
 

ぎゅっと握りしめた手には
それ以上
何も入ってきません。

 
 
 

でも、
そっと手を開いたとき
風や光、
温かさが自然と入ってくる。

 
 
 

それが
「放てば手に満てり」の感覚です。

子育ては「握りしめやすい」営み

子育てほど
親が「握りしめやすい」ものは
ないかもしれません。

・失敗させてはいけない
・困らせてはいけない
・人に迷惑をかけてはいけない

そんな思いが重なるほど
親の手は無意識に強くなります。

 
 
 

宿題をやらせなければ
早く寝かせなければ
このままじゃ将来が心配

 
 
 

その一つ一つは
「愛情」から生まれたもの
です。

 
 
 

だからこそ手放すことに
罪悪感を覚えてしまう
のです。

日常生活にある「放ったら満ちた」瞬間

カウンセリングの現場でも
こんなお話をよく聞きます。

毎朝、子どもを急かしてイライラしていました。
でもある日、もう疲れてしまって
『遅れてもいいや』と声をかけるのをやめたんです。

すると、子どもが自分で時計を見て
準備を始めて…驚きました✨

これは特別な話ではありません。

 
 
 

親がコントロールを放ったとき
子どもの中に眠っていた力が
自然と表に出てくる
ことは
実はよくあるのです。

 
 
 

放ったからこそ
見えてくるものがあります。

子育てにどう反映できる?

「放つ」と聞くと
放任や無責任

感じる方もいるかもしれません。

 
 
 

でも、ここでいう「放つ」とは
見守る勇気を持つこと
です。

・口出ししたくなるのを、ぐっとこらえる
・失敗を先回りして防ぐのをやめてみる
・親の理想像を、いったん脇に置く

それは
子どもを信じる行為であると同時に
自分自身を信じる行為
でもあります。

 
 
 

私は、この子と一緒にやっていける!

その感覚が、
少しずつ心に満ちていきます。

親が楽になると、関係性が変わる

親の心に余白が生まれると、
不思議と親子関係も変わっていきます。

・叱る前に、立ち止まれる
・話を聞く余裕が生まれる
・完璧でなくても笑える

子どもは、
「正しい親」よりも
「安心できる親」を求めています。

 
 
 

放つことで「満ちていくもの」とは
結果や成果ではなく
関係性そのものなのかもしれません。

生き方としての「放てば手に満てり」

この言葉は
子育てだけでなく
生き方そのものにも通じます。

 
 
 

「ちゃんとしなければ」
「期待に応えなければ」
「失敗してはいけない」

 
 
 

そうやって自分を縛ってきた手を
そっと緩めてみる。

すると、
すでに十分やってきた自分
不器用でも向き合ってきた日々
支えてくれる人の存在

 
 
 

そういったものが
静かに心を満たし始めます。

まとめ&おわりに

「放てば手に満てり」という言葉は
子育てをもっと上手にするための
“技”を教えてくれるものではありません。

 
 
 

むしろ
もう十分に頑張ってきた親の手を
そっと緩めてくれる言葉です。

 
 
 

私たちは、子どものためと思うほど
「ちゃんと育てなければ」
「失敗させてはいけない」と
無意識のうちに
多くのものを握りしめています。

 
 
 

その一つ一つは
愛情から生まれたものですが
気づかないうちに
親自身を苦しくしてしまうこともあります

 
 
 

ほんの少し手を放ったとき
子どもが自分で考え始めたり
思いがけない成長を見せてくれたりする
瞬間があります。

 
 
 

同時に、親の心にも余白が生まれ
「このままでも大丈夫かもしれない」という
安心感が静かに満ちてきます。

手放すことは
諦めることでも
無責任になることでもありません

 
 
 

それは、
子どもを信じ
自分自身を信じるという
とても勇気のいる選択
です。

 
 
 

もし今、
子育てが少し苦しいと感じているなら
何かを足そうとする前に
今日ひとつだけ
力を入れすぎているものを
放ってみてください。

 
 
 

その空いた手の中には
すでにあなたが築いてきた親子の時間や
十分すぎるほどの愛情が
きっと静かに満ちているはずです🌿