日中は
まだ夏の名残りを感じるのに
夜はふっと涼しくなる秋。
そんな季節の変わり目は
体も心も揺らぎやすい時期です。
昼間にたまった疲れ
気温差による自律神経の乱れ
ちょっとした不安や焦り。
そんなとき、夜に淹れる
「薬膳茶」が
やさしく寄り添ってくれます。
特別なことをしなくても
温かいお茶を一杯ゆっくり飲むだけで
心と体が
緩んでいくのを感じられるはずです。
この記事では、
本格的な薬膳素材を使ったブレンドに加えて
スーパーで手に入る
身近な食材を使った薬膳茶アイデアも
ご紹介します。
秋の夜に薬膳茶をすすめる理由
東洋医学では
秋は「肺」と深い関わりがある季節。

空気が乾燥し
のどや皮膚に
トラブルが出やすくなります。
また、夏から秋への気温差は
自律神経を乱し
眠りが浅くなったり
気持ちが不安定になることも。
薬膳茶は、体をうるおしつつ
心を落ち着けて
安眠へと導いてくれる“夜のお守り”。
お茶を丁寧に淹れるひとときが
そのままセルフケアになるのです。
本格派におすすめのブレンド薬膳茶
菊花+なつめ+龍眼肉
菊花は目の疲れや頭の熱を鎮め
なつめと龍眼肉は
血を補って心を安定させます。

安眠を助け
不安感をやわらげる組み合わせ。
花の香りとやさしい甘さが広がります。
百合根+クコの実+陳皮
百合根は肺をうるおし
クコの実は滋養強壮に。

そこへ陳皮が加わり
気の巡りを助けて
気分をほっと和ませてくれます。
爽やかな香りで
リフレッシュも兼ねられるブレンドです。
蓮の実+ハスの葉+はちみつ
蓮の実は不眠やイライラに◎。
ハスの葉は余分な熱を取り
気持ちを静めてくれます。
はちみつを少し加えると
心をやさしく包み込むような
甘みがプラスされます。
身近に楽しめる薬膳茶のアイデア
「薬膳素材は少しハードルが高い…」
という方におすすめなのが
スーパーや自然食品店で
手軽に買える素材を使ったブレンド。
毎日の習慣にしやすいのが魅力です。
カモミール+はちみつ
ハーブティーの定番カモミールは
安神作用があり
不安を和らげます。
はちみつを加えると心血を補い
より安眠へ。
寝る前の一杯にぴったりです。
黒豆茶
香ばしい黒豆茶は腎を補い
むくみや冷えにもよいお茶。

ノンカフェインで夜でも安心。
体をじんわり温め
秋から冬の養生におすすめです。
生姜紅茶(しょうが+紅茶)
紅茶の温める力に生姜をプラスして
冷え対策に。

胃腸を守り
巡りをよくするので
「今日は冷えたな」という夜にぴったりです。
ほうじ茶+シナモン
香ばしいほうじ茶に
シナモンを少し。
ほっとする味わいで胃腸にやさしく
体を温める薬膳茶になります。
気分を切り替えたい夜におススメですよ。
注意点と体質への配慮
薬膳茶は「良薬」ではありますが
飲みすぎや
体質に合わないものは
逆効果になることも。
菊花やハスの葉は
冷やす性質があるので
冷えやすい人は控えめに。
なつめやクコの実は甘味が強く
胃腸の弱い方は少量から。
夜にたくさん飲むと
トイレが近くなり、
眠りを妨げることもあるので
量はほどほどに。
また、妊娠中や持病がある方は
必ず専門家に確認してから
取り入れるようにしましょう。
リラックスタイムの大切さ
温かいお茶を淹れるときの香り
立ちのぼる湯気
カップを両手で包む温もり…。

五感を使って感じるその瞬間こそが
心をゆるめる大事な時間です。
「一日の終わりにお茶を一杯」
それだけで気持ちが落ち着き
翌朝の目覚めもすっきり。
小さな習慣が
心身の調子を整えてくれます。
まとめ
秋の夜長におすすめの薬膳茶は
心と体をゆるめ
安眠へと導いてくれる
やさしいセルフケアです。
甘味
なつめ・龍眼肉・クコの実・百合根
蓮の実・黒豆・はちみつ
苦味
菊花・ハスの葉・カモミール
辛味
陳皮・生姜・シナモン
苦甘
紅茶
淡味
ほうじ茶
平性
なつめ・龍眼肉・蓮の実・黒豆・ほうじ茶
涼性
菊花・ハスの葉・クコの実・カモミール
微寒
百合根
温性
陳皮・生姜・シナモン・紅茶
薬膳茶は
特別な素材をそろえなくても
身近な食材から
気軽に始められます。

大切なのは
「自分に合った一杯を、無理なく楽しむこと」✨
どうぞ今夜は
秋の夜長をゆったりと過ごすために
お気に入りのお茶を淹れてみてくださいね。