寒さが深まる季節になると
なんとなく体が重く感じたり
冷えが抜けなかったり
肌が乾いたり…
そんな「冬の不調」を
和らげる力を持つ食材の一つが
昔から日本の台所に寄り添ってきた
“酒粕(さけかす)” です。
酒粕と聞くと
甘酒や粕汁を思い浮かべる方が
多いかもしれません。

でも実は、
漢方・薬膳の視点から見ると
酒粕は“発酵のチカラ”を
全身に行き渡らせる
とても優秀な温め食材✨
そして何より
体をほっと緩めてくれる
「心の養生」にもつながるのです。
この記事では
酒粕の基本から効果効能
取り入れ方
体質別のポイントまで
やさしく丁寧に解説していきます。
「最近、冷えや疲れが気になる」
「体を整えたい」と思っている方は
ぜひ参考にしてくださいね。
酒粕とは? 発酵が生む“温めの宝庫”
酒粕は、
米と麹から日本酒を作る過程で生まれる
「発酵食品」

発酵によって生まれた
ビタミン
アミノ酸
酵素が
ぎゅっと詰まっているため
昔から“飲む点滴”などと言われてきました。
薬膳の分類で見ると
酒粕は身体を温め
巡りを良くし
冷えによる不調を整える食材に入ります。
とくに冬は「腎」が弱まりやすく
冷え・むくみ・疲れやすさが
出やすい季節。
酒粕はそうした
季節の不調ケアにぴったりなのです。
『酒粕』の五味五性
【五味】:甘・辛
【五性】:温
・温陽散寒(体を温め冷えを散らす)
・行気活血(巡り改善)
・温中補虚(胃腸の冷えによる不調改善)
・開胃醒脾(消化を助ける)
『酒粕』の効果効能 体も心もふわっとゆるむ理由
酒粕には
現代栄養学でも薬膳でも認められる
メリットがたくさんあります。
ここでは、
日常の体調改善に役立つポイントを
漢方の視点を交えて紹介します。
温陽散寒(体を温め冷えを散らす)
酒粕は五性のうち
「温」に分類され
体を内側からじんわり温めます。

冷え性の方
寒さでお腹が痛くなりやすい方
冬になると体調を崩しやすい方に
特におススメです。
行気活血(巡り改善・シミ・コリ対策に)
発酵の力により
アミノ酸や酵素が豊富で
血行をスムーズにします。
肩こり
冷えによる肌のくすみ
手足がいつも冷たい方にもピッタリ。
発酵食品らしく、
肌の代謝をサポートする栄養が
ぎゅっと詰まっています。

乾燥・荒れが気になる冬の肌に
頼もしい味方です。
開胃醒脾/温中補虚(消化を助ける/腸を整えてデトックスを助ける)
酒粕に含まれる
レジスタントプロテインは
腸内環境を整え
便通をサポートするといわれています。
冬場は寒さと乾燥で
腸が固まりがちなので
体の中からスッキリしたい方に。
心をふっと緩める“気の巡り”効果も
酒粕の香りには
リラックス作用があり、
「気」を巡らせて
ストレスを軽減する働きも。

「最近ちょっと力が入りすぎているな」
と感じるときに
あたたかい酒粕レシピは
心も解きほぐしてくれます。
いつ・どう取ると効果的? 冬の“温め習慣”に
薬膳の観点からいうと
酒粕は
寒い季節・冷えが強い時期に
もっとも力を発揮する食材 です。
特におすすめの取り入れ方はこちら。
朝の甘酒でポカポカに
朝は「陽気」を高める時間。

このタイミングで酒粕の温めパワーを取り入れると
冷えにくい一日を作れます。
夜の“温めスープ”で巡りケア
夜は血行が滞りやすい時間。
粕汁や酒粕スープで体を温めると
肩こりや冷えの改善につながります。

スイーツに少し加えて代謝UP
酒粕チーズケーキ
米粉パンケーキ
蒸しパン
クッキーに少量混ぜると、
香り豊かで栄養価もアップ。

取り入れやすさも魅力です。
注意点◆体質による向き・不向き 自分の体に合わせて選ぼう
薬膳では
「同じ食材でも、
合う・合わないは体質で変わる」と考えます。
酒粕は温め食材なので
すべての人に
“いつでも良い”とは限りません。
酒粕と相性が良い体質
注意したい体質をまとめると
次の通りです。
『酒粕』と相性が良い体質
・冷え性(陽虚)
・血行不良(瘀血)
・疲れが抜けない・気が巡りにくいタイプ(気滞)
温め・巡りを助ける酒粕は
これらの体質の改善に役立ちます。
『酒粕』に注意したい体質
・胃が弱い/胃もたれしやすい人
→ 温め効果が強すぎて負担になる場合も
・のぼせ・ほてり・乾燥が強い人
→ 熱を上げるため、食べ過ぎ注意
・アルコールが苦手な人
→ 加熱してアルコールを飛ばしてから使用
・妊娠中・授乳中
→ 必ず火を入れる/少量から試す
酒粕は“温め・発散”が強いので
これらの体質は
少量・季節限定で
取り入れるのがおすすめです。
負担に感じたら無理はせず
・量を減らす
・温め効果の穏やかな食材
(生姜の控えめ使用など)に
変えるなど調整してくださいね。
まとめ&おわりに
酒粕は、
冬の冷えでぎゅっと縮こまりがちな体に
そっと寄り添ってくれる食材です。
体を内側から温めてくれる
「温陽散寒」の働きは
まるでストールに包まれたような安心感があり
めぐりをふわっと良くする
「行気活血」のおかげで
肩や首のこわばりが軽くなる人もいます。

さらに、冷えて
弱りやすい胃腸をやさしく温めてくれる
「温中補虚」
食欲や消化を自然に整えてくれる
「開胃醒脾」といった力もあって
忙しい毎日の
“ちょっとしんどいな”という瞬間に
そっと寄り添ってくれます。

味わいは、甘味と
ほんのり辛味を含む
“甘・辛”で
体を温める“温性”の食材。
冷えや巡りの悪さを感じるとき
なんとなく気分まで沈みがちな日にも
酒粕は
心と体をゆっくりほぐすように
働いてくれます。
「少し疲れているな」
「なんだか体が冷えてる気がするな」と
感じたときに、
温かいドリンクやスープに
ほんのひとさじ加えるだけでも
体がふぅっと緩むのを感じられるはずです🌿

