漢方の基礎知識:日本は四季でも、漢方の世界では、五つの季節「五季」なんです〜春夏秋冬、そして“土用”の養生〜

「四季」でなく
「五季」(笑)

  
  
  

『春夏秋冬のほかに
 季節があったのかしら???』

 
 

って思われるでしょう。
(私は思いました)

  
  
  

漢方の世界は
陰陽五行説の思想に従っているため
5つ目の季節がある
のですよ(*’ω’*)

  
  
  

では、5つの「季節」を
一緒に学んでいきましょう!

5つの季節「五季」とは?

通常1年は
「春・夏・秋・冬」の四季に分かれていますが
漢方の世界では
陰陽五行に則して
「土用」と加えた五季に分類
されています。


  
 

「土用の丑の日」として
夏だけのイメージが強いかもしれませんが
実は土用は年に4回
すべての季節の“変わり目”に
存在する特別な時期

 
 
 

漢方ではこの土用を加えて
「五季(ごき)」とし
心と体のバランスを整える重要な期間として
位置づけています。

五季二十四節気
立春(りっしゅん)~清明(せいめい)2/4頃~4/5頃
春の土用穀雨(こくう)4/20頃
立夏(りっか)~小暑(しょうしょ)5/5頃~7/7頃
夏の土用大暑(たいしょ)7/22頃
立秋(りっしゅう)~寒露(かんろ)8/7頃~10/8頃
秋の土用霜降(そうこう)10/23頃
立冬(りっとう)~小寒(しょうかん)11/7頃~1/5頃
冬の土用大寒(だいかん)1/20頃

文献や考え方によって
「土用」ではなく
「長夏」を加えて
五季
とするものがあります

 

「長夏」とは、
旧暦の6月「小暑・大暑・立秋・処暑」の
4つの節気
を指します。

 

雨が多く暑いため
植物の成長著しい時期でもあります。

 

しかし、これは黄河流域の気候であるため
日本の二十四節気に準じた
「土用」を採用している

いわれています。

「五季」に合わせた食養生

五臓の働きは、「五季」と関連しています。

上のイラストを例えにみていきましょう。

  

春は「肝」を傷めやすい季節で
適度な「酸味」を摂り
「肝」を養生し、
次の季節の臓腑である
「心」を養生します。

   
  

夏は「心」を傷めやすい季節で
適度な「苦味」を摂り
「心」を養生し、
次の季節の臓腑である
「肺」を養生します。

  
  

秋は「肺」を痛めやすい季節で
適度な「甘み」を摂り
「肺」を養生し、
次の季節の臓腑である
「腎」を養生します。

  
  

冬は「腎」を痛めやすい季節で
適度な「鹹味(かんみ)」を摂り
「腎」を養生し、
次の季節の臓腑である
「心」を養生します。

  

季節の間に「土用」が入りますが
ちょうど季節の変わり目に当たるため
「脾」を養生していきます。

「適度」 →『相生関係』

日常の食事においても
五味をバランス良く
「適度」な量を体に摂り入れることで
『相生関係』
により
各臓器がグルグル順調に働き
体調が良い状態を生み出します

「過度」→『相剋関係』

反対に「過度」になりすぎると
「相剋関係」が発生
します

例えば、
酸味を摂りすぎると肝が弱り
さらに胃の調子が悪くなります。

そこから負の連鎖が発生していくことを
意味しています。

五季それぞれにふさわしい食養生

「適度」な食生活や過ごし方は五行を整え
「過度」になるとバランスを崩す

 
 
 
この考えをもとに
五季それぞれにふさわしい
食養生を見ていきましょう。

🌸春(木):「肝」をゆるめて、のびやかに

春は自然界も人の身体も
縮こまっていたものが一気に伸びていく季節。

 

ですが、肝が過剰になると
イライラや頭痛
目の疲れが起きやすくなります。

おススメ食材

酸味:梅干し、酢の物、柑橘類
香り:三つ葉、しそ、せり
緑の葉物:小松菜、菜の花

酸味と香りで“気”を巡らせ
肝の働きを助けましょう。
ただし、酸味の摂りすぎは
脾に負担をかけるので“適度に”

☀️夏(火):「心」をいたわり、陽気を調える

夏は陽気が最高潮に達し
汗とともに「気」や
「津液(水分)」が失われやすい時期。

 

心に負担がかかると
不眠や焦燥感が現れることも。

おすすめ食材

おススメ食材

苦味:ゴーヤ、ピーマン、セロリ
水分補給:すいか、トマト、麦茶
清熱作用:緑豆、はと麦

体を冷やしすぎず
心の熱を落ち着ける食材を取り入れて

冷たいものの摂りすぎは胃腸に要注意⚠️

⛰️土用(土):「脾胃」を整えて、変化に強い身体へ

季節の変わり目にあたる土用は
体調を崩しやすい
「見えない季節」

 

湿気・冷え・暑さが入り混じるこの時期こそ
消化器系のケアが最優先です。

おすすめ食材

おススメ食材

甘味(自然な):かぼちゃ、さつまいも、山芋
湿を取る:冬瓜、とうもろこし、はと麦
胃にやさしい:おかゆ、雑炊、煮物

冷たいもの・生もの・油ものは控えめに。

“胃腸を休ませる”ことが
次の季節に向けた準備になります。

🍂秋(金):「肺」を潤し、乾燥に備える

空気が乾いてくる秋は
肺や皮膚が敏感になりやすい時期。

喉の痛み、咳、肌荒れが出やすくなります。

おススメ食材

潤い食材:梨、白きくらげ、れんこん
発散と補潤:大根、ねぎ、生姜
ナッツ類:松の実、くるみ

体の内側から潤すことが大切。

軽く温めながら
辛味で気の巡りも促していきましょう。

❄️冬(水):「腎」を養い、温めて蓄える

冬は「腎」の季節。

エネルギーをしっかり蓄え
春に備えるときです。

 

冷えや疲労感
むくみが出やすくなります。

おススメ食材

温める:黒豆、黒ごま、にんにく
根菜類:ごぼう、人参、山芋
塩味のある食材:わかめ、昆布、味噌汁

温かい煮込み料理や
スープで体の芯から温めましょう。
 
冷えは万病のもとです。

まとめ:季節の“橋渡し役”である「土用」を意識して暮らす

「春夏秋冬」というサイクルの中に
四つの土用(春土用・夏土用・秋土用・冬土用)が
入り込むことで、
私たちは自然の変化に
無理なく対応できるようになります。

 
 
 

五季を意識した暮らしは
決して特別なことではありません。

✔ 朝の空気の変化に気づく
✔ 食べたいものを「体が何を求めているか」と考えてみる
✔ 胃腸が重い日は、おかゆでリセットする

そうした小さな行動の積み重ねが
体調改善や
未病の予防につながるのです。

 
 
 

「五季のリズムに寄り添う」

 
 
 

それは、自然に逆らわず
あなたの心と体の声に
耳を傾ける優しい生き方です。

 
 
 

 
 

心とカラダは繋がっています✨✨

 

カラダの不調が
心に影響し

 
心の不調が
カラダに影響を与えることも。

 
 
 

「考えすぎてしまう」

「気持ちの切り替えが上手くなりたい」

「すぐに他人と比べてしまう」

 
 
 

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●参考サイト●

https://www.muji.net/lab/food/170830.html  無印良品「五色を食べる」
https://yakuzen-komachi.jp/topics/4075   薬膳小町「五行学説(五行色体)」