はじめの薬膳:”淡色野菜”であり”緑黄色野菜”である「ねぎ」

冬になると
「ねぎ」を多用するお料理が
増えていきますね。

  
  
  

ねぎの旬は、
晩秋から春先の
11月から2月ごろ。

  
  
  

今のこの季節が
旬ということもありますが
甘さを増して
柔らかくなってくるこの季節

たくさん食べておきたいと思う
食材ですね。

  
  
  

それもそのはず✨
  
  
  

ねぎは
このどんどん寒くなっていく
この季節を乗り切るための
たくさんの栄養素を含んだ
食材だからです✨✨

ねぎは白い部分は
「淡色野菜」
 

青い部分は
「緑黄色野菜」
という

  

1本でも分類の違う
めずらしい野菜です
✨✨

分類が違うので
もちろん栄養素も
効果効能も違います

  
  
  

日本の香味野菜の代表格でもある
「ねぎ」

  
  
  

薬味としても
食卓になくてはならないものとして
日本人の生活に
しっかり入り込んでいる食材を
調べていこうと思います。

薬膳的ねぎの効能

ねぎ
【五味】:辛
【五性】:温性
【効果・効能】
 ・「陽気」の巡りを良くし、身体を温める
 ・発汗の促進・胃腸の調子を整える
 ・冷えて硬くなった部分をほぐす
 ・消炎・解熱作用

「陽気」とは
”明るく元気”という意味ではなく
”からだを内側から温める気”のことをさします。

  

「陽気」を巡らせることによって
身体を温め
発汗を促進する作用
があります。

  

冷えて硬くなった部分をほぐすため
冷えから来る
・肩こり
・関節の痛み
・腰痛
・頭痛
・腹痛 などにも
効果があるといわれています。

  
  

冷えや悪寒から始まる
風邪の特効薬として
「葱白(そうはく)」という名の
生薬
にもなっています。

栄養学的ねぎの効能

ビタミンC

白い部分(根深ねぎ)……14mg
緑色の部分(葉ねぎ)……32mg (※すべて100gあたりで算出)

ビタミンCは
ストレスへの抵抗力を強めるはたらきをもつので
風邪予防のための効果があります。

さらに抗酸化作用もあることから
がんや動脈硬化の予防や
老化防止などのアンチエイジング
にも効果があります。

ビタミンA(βカロテン)

白い部分(根深ねぎ)……82μg
緑色の部分(葉ねぎ)……1500μg(※すべて100gあたりで算出)

ビタミンAも
ビタミンCと同じく
強い抗酸化作用を持つ栄養素で
老化を防ぐ効果が期待されています。

さらにビタミンAは
皮膚や粘膜などの保護し
風邪やウィルスから防御する働き
もあります。

カリウム

白い部分(根深ねぎ)……200mg
緑色の部分(葉ねぎ)……260mg(※すべて100gあたりで算出)

カリウムは体の中の
余分な塩分や水分を
調整してくれる働き
があります。

寒さにより代謝が落ちて
むくみや冷えが気になる場合
にも
高い効果があります。

ねぎの白い部分
緑色の部分
どちらにも豊富に含まれています。

アリシン

アリシンは、
ねぎの白い部分に多く含まれている栄養素
ねぎ特有の辛味・香りの成分です。

アリシンは
ねぎに含まれる「硫化アリル」が
酵素によって分解されて生成
されます。

ねぎのほかに、
にんにくや玉ねぎにも豊富に含まれています

アリシンはビタミンB1の吸収をよくするため
ビタミンB1の効果を高めて
新陳代謝を促してくれる
と言われています。

血管を拡張させる作用があることから
血行が促進されて
体が温まり
発汗を促します。

他にも血圧を下げたり
悪玉コレステロール値を下げる などの
効果も期待されています。

ねぎの香りにも効果があります

ねぎ特有の強い香りは
「硫化アリル」と
いう成分によるものです。

肉や魚などのくさみを取り除く他
殺菌作用
疲労回復
血流促進
免疫力向上 などに効果
があります。

先述した風邪の初期症状において
「ねぎを喉に巻き付ける」など
おばあちゃんの知恵袋的な教え

ここからきていると思われます。

ちなみに「硫化アリル」は揮発しやすく
切った断面から蒸発してしまいます。

成分を余すことなく摂りたい場合は
食べる直前に
調理するようにしましょう。

おわりに&まとめ

冬は、
寒さによって血の巡りが悪くなりやすく
ギュッとからだに力が入って
筋肉なども縮こまりやすい季節。

  
 
  

ねぎには
からだを温め
寒さのためギュッと縮こまった筋肉を
ほぐす効果があります。

  
  
  

薬味としても、
よく利用されるねぎ。

子供の頃は
あまり好きでなかった薬味も
大人になってからだと、
無いとなんだか
物足りなく感じませんか?

  
  
  

味そのものだけではなく、
その香り成分も
体にうれしい働きを持っているんですね♬

●参考サイト●

https://magokoro-care-shoku.com/column/effect-of-green-onion/ まごころケア食「ねぎ」
https://macaro-ni.jp/82350 macaroni「ねぎ」
https://www.1sshindo.com/blog/zenith18185/ 一鍼堂「ネギの効能」 『漢方薬膳学』より
https://www.pan-chan.com/yakuzen/yakuzen_019.html Pan Wai ‘s Chinanese Cooking「ねぎ」