はじめの薬膳:「なんだかソワソワ、イライラ…」は春のサイン?心をふわっと軽くする“春のメンタル養生術”

立春を過ぎ
暦の上ではもう春🌸

 
 
 

窓から差し込む日差しに
温かさを感じると
なんだかワクワクしますよね。

 
 
 

でもその一方で
「なんだか理由もなく不安になる」
「夜、考え事をして眠れない」
「小さなことにイライラしてしまう」

 
 
 

そんな心の「ザワつき」を
感じてはいませんか?

 
 

 

実はそれ
あなたの性格や根性のせいではなく
「季節の仕業」かもしれません。

 
 
 

今回は、中医学の視点から
春のメンタル不調の正体と
おうちで簡単にできる
「心の整え方」をご紹介します。

春、私たちの体と心に何が起きているの?

中医学には
「天人合一(てんじんごういつ)」という
「自然界の動きと人間の体は連動している」
という言葉があります。

●天神合一とは●
「大自然(天)」と
「人間(人)」は本来一体で
あり
相互に密接な影響を与え合っているという
中国古来の哲学・思想です。
 
東洋医学や養生法において
自然の摂理に合わせて生活することが
心身の健康につながるという
「小宇宙(人体)と大宇宙(自然)の調和」
を重視する考え方です。

春は
冬の間に土の中で
じっとエネルギーを蓄えていた植物が
芽を出し
空に向かってぐんぐん伸びていく季節。

 
 
 

この「上昇するエネルギー(陽気)」は、
私たちの体の中でも
同じように動き出します。

 
 
 

しかし、このエネルギーが強すぎたり
スムーズに流れなかったりすると
トラブルが発生します。

 

 

例えるなら
「交通渋滞を起こしている高速道路」
のような状態です。

鍵を握るのは「肝(かん)」という臓器

中医学において
春に最も活発に働くのは
「肝(かん)」という臓腑です。

 
 
 

「肝」は、体内の
「気(エネルギー)」の流れをコントロールし
情緒を安定させる
司令塔のような役割を担っています。

 
 
 

ところが
春の急激な気温変化や
環境の変化に
「肝」がついていけなくなると
気の流れが滞ったり
逆に一気に突き上げたりしてしまいます

代表的な気の不調

気が滞る(気滞):
 憂鬱、喉のつかえ感、情緒不安定、お腹の張り

気が上昇しすぎる(肝火)
 イライラ、激しい怒り、不眠、頭痛、目の充血

「最近、怒りっぽくなったかも?」
「不安で落ち着かないな」と感じたら
それは
「肝」が「ちょっと助けて!」と
サインを出している証拠
なのです。

春のメンタルを救う!実践しやすい3つの養生

「肝」の性質は
とにかく「のびのびすること」が大好き
「抑圧されること」が大嫌いです

 
 
 

日常で意識したい
ポイントを3つお伝えします。

1. 「ゆるめる」をキーワードにする

春は、締め付ける下着や
服装は避けるのがベター。

 
 

髪の長い方は
きっちり結ぶよりも
少し緩めにまとめたり下ろしたりして
「解放感」を演出してあげましょう。

また、朝起きたら窓を開けて
深呼吸をし、
体を「のびーっ」と大きく動かすだけでも
「肝」は喜んでくれます。

2. 目を休ませる

中医学では
「肝は目に開竅(かいきょう)する」と言われ
目と肝は深くつながっています

 
 

スマホやパソコンでの目の酷使は
肝の血を消耗させ
メンタルの不安定に直結します。

 
 

「疲れたな」と思ったら
蒸しタオルで目を温めたり
遠くの緑を眺めたりして
意識的にシャットアウトする時間を作りましょう。

3. 「香りの力」を味方につける

滞った「気」を巡らせる最短ルートは
良い香りを嗅ぐこと
です。

 
 

セロリや三つ葉
シトラス系のフルーツ
ジャスミン茶など
自分が「心地よい」と感じる香りを
生活に取り入れてみてください。

香りが鼻を抜ける瞬間
詰まっていた心の渋滞が
スッと解消されていくはずです。

食事で整える!春の薬膳リスト

ここからは、具体的に
「何を食べればいいの?」
という疑問にお答えします。

 
 
 

薬膳の基本である
「五味(味の性質)」と
「五性(体を温める・冷やす性質など)」を意識して
今のあなたに必要な食材を
選んでみてください。

 
 
 

春のメンタルケアに役立つ食材を
わかりやすく表にまとめました。

食材五味五性期待できる効果・効能
セロリ甘・苦肝の熱を冷まし、イライラや頭痛を鎮める。
春菊辛・甘独特の香りが「気」を巡らせ、リラックスさせる。
ジャスミン辛・甘精神的な緊張をほぐし、落ち込んだ気分を上げる。
イチゴ甘・酸潤いを与え、イライラによる体の火照りを抑える。
金針菜「忘憂草(憂いを忘れる草)」と呼ばれ、不安感を和らげる。
クコの実肝に栄養(血)を与え、目の疲れや不安を癒やす。

覚えておきたい!春の「五味」の取り入れ方

酸(酸味)

イライラして
エネルギーが散らばりすぎる時は
酸味でギュッと引き締め
落ち着かせます。

辛(辛味)

気分が塞ぎ込む時は
辛味(香りの強い野菜など)で滞りを散らして
巡りを良くします。

まとめ&おわりに

春のメンタル不調は
あなたが弱いからではありません。

 
 
 

冬から春へと移り変わる
ダイナミックな自然のエネルギーに
体が一生懸命応えようとしている結果です。

「肝」の疲れを自覚して
 自分を責めないこと。
・髪をほどき、深呼吸をして
 心身ともに「ゆるめる」こと。
・香りの良い食材や旬の野菜を
 美味しくいただくこと。

「こうしなきゃ!」
と完璧を目指すのも
春の「肝」を
疲れさせる原因になります。

 
 
 

「今日は三つ葉をお味噌汁に入れたから
 100点満点✨✨」

 
 
 

くらいの気楽さで
この美しい季節を
のびのびと過ごしていきましょう。

 
 
 

あなたの春が
健やかで軽やかなものになりますように🌸