漢方の基礎知識:「生理不順」を漢方で考える②生理が早まる『月経先期』

前回、月経不順「血の道症」のタイプと
大きな7つの原因について調べてみました。

前回の要点

【タイプ】
①周期が早まる『月経先期』
②周期が遅れる『月経後期』
③不規則な『月経不定期』 

 3つに分けることが出来ます。

【原因】
❶血熱:体にこもった熱が血に移った状態
❷気虚:気が不足した状態
❸血虚:血が不足した状態
❹瘀血:血の流れが滞った状態
❺痰湿:水から変化した老廃物が溜まっている状態
❻肝鬱気滞:体の諸機能を調節する臓腑である
      『肝』の気(肝気)の流れが滞ってい状態
❼腎虚:ホルモンや生殖機能が低下した状態

 おもに7つを考えます。

生理周期の短い『月経先期(せいりせんき)』

主に日本では
通常周期を28日前後と考え
周期が24日以下で生理が来ることを
頻発(ひんぱつ)月経とよびます。

  
  
  

漢方では
「月経先期(せいりせんき)」
といいます。

  
  
  

「月経先期」になる原因
❶血熱
❸気虚
 の2つがあげられます。

❶血に熱がこもって周期が早まる『血熱(けつねつ)』

「血熱」とは、
からだの中の余分な熱が血に移り
血が熱を持った状態
です。

 

「血熱」により
血の動きが活発になって
生理周期が早まり
ます。

 

その他に
・経血の量が多い
・不正出血 などがよくみられます。

 

体が熱を持ち、乾燥するため
口は渇きやすく
便秘にもなりやすくなります。

 

精神的に興奮状態が続き
不眠
などの
影響を与えることもあります。

「血熱」の原因

 ・お酒や脂っこいものの摂りすぎ
 ・乾燥したもの
 ・辛いものの取り過ぎ
 ・体内の水分不足
 ・血の巡りの停滞
 ・ストレスなどのイライラ

「血熱」への対策

・ストレスの上手な発散
 ・辛いものや脂っこいもの、アルコールを控える
  これらは、熱を生む要因になるので気をつけましょう。

❷ 気が不足し、疲れやすい『気虚(ききょ)』

「気虚」とは
生きるエネルギーである
「気」が不足した状態

 

「気虚」は
「血」をカラダにとどめておく
「気」の働きが弱いため、
生理周期が短く
なります。

 

その他には、
・月経血の量が多くなる
・月経血の色が浅く、サラサラとして粘度が低い
など特徴があります。

  

生理痛は
後半にシクシク痛むことが。

  

疲れやすい
汗をかきやすい
風邪をひきやすい などが
「気虚」体質の特徴です。

「気虚」の原因

 ・働きすぎやストレスなどで「気」を過剰に消耗する
 ・不規則な食事で栄養不足になり、十分な「気」を作ることが出来ない

「気虚」への対策

 ・過労にならないよう休養をとる
 ・バランスのとれた食事を規則的にとる
 ・ストレスを溜め込まない

おわりに

生理が早くなる原因は
「気」と「血」の
二つにあったのですね。

  
  
  

こうしてみると
経血の状態や量にも特徴があり
説明をまとめていく都度、納得!

  
  
  

次回は、生理周期が遅くなる
『月経後期』について
調べていきます。
  
  
  

私はこちらのタイプだったなぁ

●参考サイト●

https://www.kracie.co.jp/ph/k-therapy/product/symptom/woman/menstrual-disorder.html 「生理不順」 クラシエ漢方セラピー
https://www.kracie.co.jp/kampo/kampofullife/body/?p=7154 生理不順を改善するために!いますぐできる対策とおすすめ漢方薬 kanpoful Life
https://kanpo-tokyo.net/advice/%E7%94%9F%E7%90%86%E4%B8%8D%E9%A0%86%E3%81%AB%E5%8A%B9%E3%81%8F%E6%BC%A2%E6%96%B9%E3%81%AF%EF%BC%9F/「生理不順に効く漢方ってどんなものがあるの?」後楽堂薬局
https://www.seishin-do.co.jp/symptoms/menstrual-irregularity011/ 「生理不順」 誠心堂薬局