漢方の基礎知識:「秋分の日」は絶妙に陰陽バランスの取れた日です

漢方・東洋医学

今日は『秋分の日』

 

 

   

昔は

「学校が休みになってウレシイなぁ」(*´˘`*)♡

と思うくらいで
この日に大した意味を持っていなかったけれど
漢方を勉強していくうちに
大きな意味のある日だということを
知りました✨

 

 

 

中国思想には
「陰陽思想」というものがありましたね。

「陰」と「陽」のふたつが世界を構成して
互いに影響しあい
助け合い
足を引っ張りあいながら
絶えず変化し続けている
という
考え方のことでした。

  
  

ご存じのとおり秋分の日とは
「昼」と「夜」の時間の割合が同じ日。

  
  
  

「陰」と「陽」の割合が
同じになる
ということです。

  
  
  

とてもバランスの取れた日
でもあるということです。

  
  
  

この秋分の日を通して
陰陽のバランスや特性について
まとめていきたいと思います。

陰陽バランスの特徴

①陰陽互根(いんようごこん)

「陰」と「陽」は
どちらか単独で
存在することはできません

互いを、
自分の存在のよりどころとしています。

「陰」があれば「陽」があり
「陽」があれば「陰」があるように、

互いが存在することで
己の存在が成り立つ、
という考え方です。

この陰と陽の依存関係を「陰陽互根」といいます。

②陰陽制約(いんようせいやく)

「陰陽」が互いにバランスをとるような作用です。

「陽」と「陰」の各要素は
お互いに依存し合いながら
牽制もしています。
 

互いが過剰にならないよう
もう一方を抑制する働きのことです。

③陰陽消長(いんようしょうちょう)

「陰陽」の量的変化のことです。

陰陽」はいつも静止・不変の状態ではなく
お互いの力関係に基づいて
常に変化しています。

「陰」と「陽」は
シーソーのようにバランスをとっており
「陰陽」どちらか一方のエネルギーが強くなれば
反対の側のエネルギーは弱くなると考えられます。

「陰」と「陽」は
足すと必ず「1」になるという割合を
保っているということです。

④陰陽転化(いんようてんか)

「陰陽」の質的な変化のことです。

あらゆる事物の「陰陽」は
ある一定の程度・段階に達すると
「陰」は「陽」に
「陽」は「陰」に転じることがあります。

これを「陰陽転化」といいます。

時節で言うと
「夏至」や「冬至」の”二至”がそれに当たり
「春分の日」や「秋分の日」である”二分”はその中間地点

「陰」と「陽」のバランスが
ちょうど1:1の時期にあたると
いわれています。

⑤陰陽可分(いんようかぶん)

自然界のあらゆる事物は
「陰」と「陽」の二つに分類できます

その二つの「陰陽」すらも
さらに「陰」と「陽」に分類できます。

このように事物を
「陰陽」に無限に分割できることを
「陰陽可分」といいます。

「秋分の日」以降の養生

ここから本題
漢方の養生のお話しです。
  
  
   

陰陽転化により「秋分の日」からは
「陽」の熱気が収まり
「陰」の力が日ごとに増していきます。

  
  
  

漢方では
現在の体調は
一つ前の季節の養生によって
つくられるもの
と考えられています。

 

なので、
来る季節である寒い冬に備えて
心身ともに
養生することが大切なタイミング✨

  
  
  

秋の季節は「肺」の季節でもあります。
湿気ムシムシだった夏の湿度は、からりと乾燥し
肺に負担が掛かるようになります。

「肺」の入口である
「喉」や「鼻」も影響を受けやすくなります。

  
  
  

「肺」と表裏関係にある
「大腸」も影響を受け
排便にトラブルが多くなる時期でもあります。

  
  
  

「肺」に関わる感情は
「悲しみ」と「憂い」でしたね。

  
  
  

何かわからないけど
秋になると物悲しくなるのは
古今東西同じようです。(*´ `*)

まとめ&おわりに

こんなところにも
「陰陽思想」が入り込んでいたのですね。

  
  
  

漢方の世界はもちろんのこと
暦や風水や先祖供養のお彼岸など
日本人の生活に密着したところにも
たくさん関わってきています。

  
  
  

「秋分の日」という祝日ですが
時節の節目の日が祝日になっている国は
世界的にも珍しいのだそう。

  
  
  

しかも「春分の日」とあわせて
2回も祝日!!

  
  
  

おもしろい国ですねー、日本って(*´˘`*)♡

   

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