はじめの薬膳:「もち米」のパワーを最大限に引き出すには?体調に合わせた食べ方ガイド付き

クリスマス🎅も過ぎ、もうすぐお正月🎍

 
 
 

お正月に向けて
お餅を用意している方も多いかと思います。

 
 
 

どうしてお正月に
お餅を食べるのでしょう。

 
 
 

お餅は神聖な食べ物とされ
年神さまへのお供え物として
奉られてきました

またお餅が長く伸びて切れないことから
子孫繁栄や家内安全の願い
込められているそう。

 
 
 

お正月にお餅を食べるのは
単に美味しいだけでなく
さまざまな願いが込められた
伝統的な行事なんですね✨

 
 
 

その他にも、薬膳の視点からも
お餅は冬に適している食材だと言えます。

 
 
 

お餅、またはもち米の
薬膳的な効果効能を知って
楽しい正月を過ごしていきましょう!

薬膳的「もち米・お餅」の効果効能

【五味】甘味
【五性】温性
【効果効能】
 ・気を補う(補気)
 ・胃脾を健やかにする(健胃脾)
 ・胃や身体を温める(温胃/温中散寒)
 ・精神を落ち着ける

気を補う(補気)

全身を巡るエネルギーの源である
「気」を補う効果
があり
疲労回復や体力の向上に効果的
です。

特に体力が落ちているときや
寒い時期に効果があります。

 

疲労倦怠感
食欲不振
病後の養生
元気がない時などに
食べたい食材です。

脾胃を健やかにする・強化する(健胃脾)

「脾」と「胃」を補い
消化器系を健やかに整える
働き
があります。

消化器系を温め
機能を高めることで
消化不良や下痢
虚弱体質などを
改善する効果が期待できます。

 

もち米は栄養の吸収が良いので
弱った胃腸の働きを
改善
するのにも適しています。

身体を温める

もち米には
体を温める作用(温性)であり
冷え性の改善や
寒い時期に身体を内側から温めてくれます

胃/体を温める

胃を温める(温胃)
 冷えによる胃の不快感
 胃もたれ
 食欲不振などに効果があります。
体を温める(温中散寒)
 冷え性の方や
 寒さで体調を崩しやすい方に適しています。
 手足の冷え、腹痛、下痢などを
 改善する効果が期待できます。

疲労回復と安眠の助け

エネルギーを補うだけでなく
もち米の栄養素が疲労回復を助け
精神を落ち着ける効果があるため
不眠の改善にも効果
が期待できます。

⚠️体調に分けて詳しく解説⚠️お餅・もち米を食べる際の注意点

お餅・もち米は
滋養強壮に良いとされる一方で
体調によっては
注意が必要な食材でもあります。

 
 
 

もち米は身体を温める性質を持っているため
熱性疾患(発熱、炎症など)のある場合は
過剰に熱をこもらせ
病状を悪化させるため
特に注意が必要
です。

 
 
 

症状に合わせて
適切な食べ方をすることで、
その恩恵を最大限に受けられます。

 
 
 

以下、
症状別にお餅・もち米のおすすめの食べ方を
詳しく紹介しますので
どうぞご参考にしてくださいね。

風邪のひきはじめ(悪寒が強い時期)

まだ熱が上がっていない
あるいは微熱程度で悪寒が強い時期は
体を温めるもち米を少量摂ることで
体を温めて
免疫力を高める効果が期待できる場合もあります。

ただし、熱が上がり始めたら
控える
ようにしましょう。

症状: ゾクゾクする寒気、鼻水、軽い倦怠感など

おススメの食べ方:少量のお粥

温かいお粥に
少量のもち米を加えて煮込むと
体を温め
消化も良いのでおすすめです。

生姜やネギなどを加えると
さらに体を温める効果が期待できます。

風邪で高熱が出ている時・インフルエンザ・感染症(肺炎、気管支炎など)

体内に熱がこもっている状態なので
もち米は厳禁です。

熱がさらに高くなったり
消化不良を起こしたり
体力を消耗する可能性があるため
避けるべきです。

症状: 高熱、倦怠感、関節痛、咳、痰など

おススメの食べ方:回復期には

熱が下がり
食欲が戻ってきたら
消化の良いお粥などを
少量から試してみると良いでしょう。

胃腸が弱っている時、消化不良

もち米は消化に時間がかかるため
胃腸が弱い方は
食べ過ぎに注意
が必要です。

症状: 胃もたれ、食欲不振、下痢、便秘など

おススメの食べ方:スープやお粥

もち米を長時間煮込んだお粥は
消化が良く
胃腸への負担が少ないためおススメです

注意点

一度にたくさん食べないこと。
よく噛んで
ゆっくり食べるようにしてくださいね。

炎症性疾患(関節リウマチ、潰瘍性大腸炎など)

病状が活動している時期は
炎症を悪化させる可能性があるため
もち米は控えた方が良いでしょう。

病状が落ち着いている時期でも
食べ過ぎには注意が必要です。

冷え性

症状: 手足の冷え、冷えによる腹痛、下痢など

おススメの食べ方:おこわ・お餅

温かいおこわは
体を温める効果があります。
栗や小豆など、
体を温める食材と一緒に調理すると
さらに効果的です。

お餅は焼いて食べるよりも
お雑煮やおしるこなど
汁物に入れて
温かくして食べるのがおススメです。

病後の体力回復

症状: 全身の倦怠感、食欲不振、体力低下など

おススメの食べ方:お粥

消化が良く、栄養も摂れるお粥は
体力回復に役立ちます。
鶏肉や卵など
タンパク質を含む食材と一緒に調理
すると
より効果的です。

アレルギー体質

症状:鼻炎、皮膚のかゆみ、喘息など。

注意点

もち米はアレルギー症状を悪化させる
ヒスタミンを含む
ため
食べ過ぎに注意が必要です。

特に、副鼻腔炎などの
慢性的なアレルギー症状がある方は
注意が必要です。

糖尿病、血糖値が気になる方

もち米は血糖値を上昇させやすいので
食べる量に注意が必要
です。

食べる場合は、他の食事で
炭水化物の量を調整するなど
工夫が必要です。

おススメの食べ方:さつまいもと一緒に煮たお粥やぜんざい

さつまいもと一緒に煮た
お粥や砂糖控えめのぜんざいなど
他の食材の甘みを
摂り入れることで
少量でも満足感を得る
ことが出来ます。

おわりに&まとめ

もち米は古くから
神聖な食べ物として神さまに捧げられ
祈りを込めた冬の食べ物として
日本人に親しまれてきました。

 
 
 

寒い冬を乗り切るための
滋養強壮の食材としても、
古い時代から生活に馴染んできたんですね。

 
 
 

お餅を見る目が変わりました✨
お餅のありがたさや
日本の食文化の尊さを感じます。

 
 
 

もち米はバランスが良い食材ですが
過剰に摂取すると
胃に負担がかかるため
適量を守ることが大切ですね。

 
 
 

薬膳の考え方を取り入れ
日々の食生活に上手に活用することで
どんどん寒くなっていく冬の健康管理に
摂り入れてみてくださいね🌿

●参考書籍・サイト●

https://ishipedia.jp/dictionary/diet-remedy/cereals/glutinous-rice/ 「全身に気を送る「もち米」 もちごめ」イシペディア
https://fitmap.jp/magazine/diet/174325/ 「もち米は痩せる?太る?ダイエット効果をカロリー・栄養素から徹底解説」FitMap