はじめの薬膳:酸味と甘みの効果効能を存分に♪『りんご』

漢方・東洋医学

りんごの産地の木を購入した人から
毎年
りんごのおすそ分けを頂いています。

  
  
  

今年のりんごは、少し小ぶりでしたが
とにかく甘かった💖

  
  
  

表面も、てかてかに光るくらい
”油あがり”が出ていて
甘い香りがして
ひとつひとつが実が
ぎっしり詰まっていて、
本当に美味しかったです😋

  
  
  

はぁ~、贅沢✨✨

さて、今回の薬膳のお話は「りんご」です🍎

 
  
   

私のりんごの思い出は
小さな頃、熱が出ると
母がすり下ろしたりんごを
お布団近くまで
持ってきてくれたこと。

  
  
  

熱が高いと
なにも食べたくなくなるけれど、
これだけは食べる気力が湧いてきて
気持ちが落ち着いてきたのを
思い出します。

どんな薬よりも
「これを食べると、熱が下がって元気になるんだ」
と思えたものです。

  
  
 

もちろん、
自分の子供たちにも熱が出ると
よくすり下ろしたりんごを
食べさせていました。

  
  
  

いまでは、風邪の引き始めの頃になると
子供たち自らが
りんごをすり下ろして、食べています。

 


えらいぞー✨✨

  
  
  

秋から旬を迎えるりんごですが
この季節にピークを迎える理由があります。

  
  
  

世界中で愛されるりんごは

「1日1個りんごは、医者を遠ざける」

というイギリスのことわざ通り
身体に優しい上に、
栄養価の高い果物なんです。

『りんご』の薬膳的効果・効能

りんご
【五味】:甘/酸
【五性】:平~涼性
【効果・効能】
 健脾開胃:胃腸の調子を整え、食欲を増進する
 生津:体に必要な潤いを生じさせる
 止渇:口の渇きを止める
 潤肺:肺や呼吸器系を潤す
(応用の効果)
 下痢、吐き下し、便秘、寝汗、降圧、
 中性脂肪・コレステロールの抑制と排泄、二日酔いの解消

  

”りんごの力”は、甘みと酸っぱさは併せ持っているから

薬膳の世界には
「酸甘化陰(さんかんかいん)」と言う用語があります。

  
  

「甘みと酸味のを合わせて摂ると
 陰(血・水)を補い、身体を潤す」

という意味です。

  
  
  

酸味と甘味を併せ持つりんごは
体の余分な熱を冷まし
身体の中の乾燥を潤す
という
はたらきがあります。

「五臓」のうちの4つに作用する”りんご”

『五臓六腑に沁みわたる』
というセリフを
聞いたことはありませんか?

  
  
  

中医学の世界では
体の内臓器官のことを
「五臓六腑」
といいます。

一度はどこかで
耳にしたことのある言葉ですよね。

  
  
  

その「五臓」のうち
りんごは「4つ」の臓腑に
作用すると
言われています。

  

肺(はい)

漢方では「呼吸」を司る臓器。

「潤肺(じゅんぱい)」作用と呼ばれ
その名の通り肺を潤してくれます

身体にこもった熱を下げ
喉の渇きと咳を止め
ます。

かすれ声の解消
乾燥を解消して
肌を活性化させ
美肌を保つ などの作用もあります。

脾(ひ)

漢方で言う「脾」は、消化器全般をさします

「健脾開胃」とは
胃腸の調子を整え
食欲を増進するという作用
です。

腎(じん)

生命の根源を宿す臓器と呼ばれ
泌尿器系、生殖器系を司っています。

りんごは先述の
「酸甘化陰(さんかんかいん)」によって
潤いの生成
に携わっています。

水分の代謝改善に役立ち
脱水症状を改善してくれるわけです。

肝(かん)または、心(しん)

文献よっては「肝」であったり
「心」であったり(笑)

作用としては感情に働き
イライラなど
気の滞りを解消
してくれます。

りんごは
肝にいいとされる「酸」の特性
持っています。

りんごはその「肝」に作用し
イライラ、怒りなどの
滞った気の巡りをよくして
精神を安定させてくれます。

さらに「心」の働きも助け
不安感やあせりを和らげる
のに
作用しているという
ふたつの説がありました。

栄養学的りんごの効能

水分が約80%も占めるりんごには
ビタミンやミネラル、食物繊維といった
栄養も豊富に含まれており
栄養価の高い果物として
知られています。

  
  
  

抗酸化物質として注目されている
ポリフェノールやペクチンも豊富です。

  
 
  

内臓脂肪を低減させる働きも
明らかになっています✨✨

①カリウム

細胞の浸透圧を調節したり
ナトリウムの排泄を促進
血圧を下げる効果が期待できます。

②食物繊維(ペクチン)

りんごは皮なし・皮つき共に
水に溶けだす「水溶性食物繊維」
水に溶けださない「不溶性食物繊維」
多く含まれます。

「水溶性食物繊維」は
体内での栄養素の吸収をゆるやかにするため
食後の血糖値をゆっくり上げてくれます。

「不溶性食物繊維」は
便のカサを増やすことにより
大腸が刺激されるので、
便秘解消の効果が期待できます。

③ビタミンC

りんごのビタミンCは
「アスコルビン酸」とも呼ばれ、
オレンジ果汁にも含まれる
水に溶けやすいビタミンです。

ビタミンCは
病気への抵抗力を高めたり
肌を防御する効果があるだけでは
ありません。

抗酸化作用もあるため
老化やがんなどの予防も期待
できます。

④リンゴ酸

リンゴ酸は
疲労の原因である
乳酸を減らすサポート
をしてくれます。

さらに身体の新陳代謝を活発にしてくれるので
疲れを取り除く働きもしてくれます。

⑤ポリフェノール

りんごにはポリフェノールが多く含まれており
動脈硬化を抑制する作用や
花粉症などのアレルギー症状を
抑える作用
などがあります。

りんごポリフェノールの主成分である
「プロシアニジン」は、
果肉の部分にも多く含まれており
緑茶や赤ワインに含まれているポリフェノールより
強い抗酸化力があると言われています。

りんごをカットして放置すると
茶色くなるのは、
ポリフェノールが酸素と反応するためです。

りんごの皮に含まれる栄養素

りんごの皮や皮の近くの部分には
果肉部分に比べると
食物繊維は約1.5倍
ビタミンCも約1.6倍多く含まれています。

  
  
  

またりんごに含まれるアントシアニンも
皮付近に多く含まれている
ので
りんごを食べる際は
ぜひ皮ごと食べるのがおススメです。

りんごを選ぶ選び方では
外見から選ぶには
 ・全体的に赤く、ツヤが良い
 ・お尻の部分が深くくぼんでいる
 ・軸が太いりんごは栄養豊富 
という傾向があるんだそうですよ。

  

りんごを選ぶときに
覚えておくと便利です。

まとめ&おわりに

りんごの効果・効能も
たくさんありましたね✨✨

  
  
  

風邪のときに
リンゴをすりおろして食べることとは
これらの効能からみても
理にかなっていたと言えます。

 
  
  

「おばあちゃんの知恵袋」的な習慣が
いまも脈々と続いている現実が
こういうところにも表れているんですね。

  
  
  

なんとなくの単なる気休めじゃなく
本当に効果があることが分かると
誇らしく感じますね✨✨

  
  

うれしいなぁ(*´˘`*)♡

●参考サイト●
https://www.health2sync.com/ja/company/blog/apple-nutrition    シンクヘルスblog「りんごの栄養成分と効能効果」
https://www.ringodaigaku.com/play/relay/column01.html りんごでつなぐトークリレー「りんごと薬膳」
https://ca-pore.com/_ct/17423276 かぽれ「薬膳専門家のおすすめはやきりんご」

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